プロが教える!立体的なMixの作り方
現代的なミキシングに不可欠な「立体感」。LRのステレオサウンドの中で、どうやってそれを表現するのか、プロのミキシングエンジニアが、最も簡単な方法をご紹介致します。
無料のプラグインを使ってすぐに真似できますので、是非御覧ください。
サチュレーションによって立体感を作る
Softube社の無料プラグイン「Saturation Knob」を使って各パートに歪みを付加していきます。
なぜ歪み?と思われるかもしれませんが、
「歪んだ音」には「近くにあるように聴こえる」という特性があるためです。
例えば、
ライブでステージ近くに行くとディストーションギターの音ばかり聴こえる
夏に蚊が耳の近くを飛んでいると思ったら、意外に遠くを飛んでいた
という経験があるかと思います。
(蚊の羽音が歪みというのは少し語弊がありますが)
つまりそれを逆に利用して、
「近くに聴かせたい音」を歪ませ、
「遠くに聴かせたい音」を歪ませない
というセッティングを作ることで、「立体的」なサウンドを作ることが出来ます。
Saturation Knobは、KickやBassなど遠くに居て欲しい音は歪みにくく、ギターやヴォーカルなど近くに居て欲しい音は歪みやすい特性を持っているため、Knobをひとつ回すだけで簡単に立体感を得ることが出来ます。
具体的な手順は、
- 各トラックにSaturation Knobを挿入
- 遠くに居るべき音はKeep Low、中間の音はNeutral、近くの音はKeep Highにタイプを設定
- 音割れ警告ランプが点灯する手前までKnobを回す
だけです。
驚くほど簡単に、「立体的なMix」が得られるはずです。
ベースを基準にバランス調整する
さて、サチュレーションを行って気づくことがあります。それは、
音量バランスが狂っている
ということです。
サチュレーターはアンプシミュレーターのようなものなので、ギターアンプ同様、音量が変化します。
ですので、サチュレーション作業の後にバランス調整をする必要があります。
しかしこれも簡単で、
- Bassの音量を定める
- Bassと他のパート(例:ギター)がデュエットしているようなバランスに調整
これを全パート順番にやっていくだけで、楽曲全体のバランスが整います。(ヴォーカルは全体が整った後に、全体を聴きながら音量を決めます)
まとめ
このように簡単に、現代的な立体的なサウンドを得ることが出来ました。
もちろんこの方法にはリスクもありますし、他にも立体を作る方法はいくつもあります。
しかし、「どうしても平面的なMixになってしまう」「楽曲に迫力が出ない」とお悩みの方は、一度試してみる価値アリです。
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