簡単!EDMのキックの作り方
今回は音作りの中でも最も簡単な、「キックの作り方」についてお話していきます。
EDM(Electro Dance Music)を作る際にはシンセサイザーなど、音作りに苦戦する部分が多くありますが、ドラムキット、特にキックの音作りは非常に簡単です。
重要な2つのポイントを押さえればすぐに実装できますので、是非真似してみてください!
キックの構成要素
キックの音はそもそも、
- ビーターが膜を叩いたときのノイズ = トランジェント
- ドラムが鳴っているときの音 = エンベロープ
で構成されています。それを理解したうえで、音作りを進めていくのが非常に重要です。
複数の波形を重ねる
EDMにおけるキックの基本は、複数の異なる波形を重ねることです。
まず基準となる波形を一種類選び、次に基準となる波形よりも音の伸びが長い(もしくは短い)波形を重ねます。
そして前述したトランジェントの音も更に重ねて、EDMらしい、存在感のある音を作る、という簡単な方法を取ります。
音量の時間変化をコントロールする
その後はちょっとした数学です。
EDMでは多くの場合キックは4つ打ちで、キックの8分音符後にハイハットが鳴ります。
ですので、キックは8分音符の長さに調整すると、ハイハットの邪魔をせずに大きく鳴らすことが出来ます。
具体的にはサンプラーで(動画の中ではStudio One付属のSample Oneを使用)Decay Timeを8分音符の長さ、Release Timeも8分音符の長さに設定します。
これによりキックはハイハットの邪魔をせずに、かつ4つ打ちでしっかり鳴るように設計されます。
音符の長さとDecay , Release Timeの計算はこちらのフォームを使用するのが便利です。
音量の時間変化をしたものと、していないものを比べると、明らかに歯切れのよいキックになっているのがおわかりだと思います。
著者情報
Ikumi Magata
ミキシング&マスタリングエンジニア/作曲家/シンガーソングライター。東京を拠点に、これまで300曲以上の作品に携わる。ロック、EDM、ポップスを得意とし、日本独自のポップサウンドにも精通。
音楽レーベル「Akashic Records」およびDTMスクール「Akashic DTM教室」の代表。現在は独立系レーベル運営と教育活動を並行しながら、国内外のアーティストと協働中。
経歴:
- 2012年 Swan Song Records(日本)よりシンガーソングライターとしてデビュー
- 2014年 東京都立大学大学院修了
- 2022年 RAX Record Label(インド)とアーティスト契約
- 2023年 一般社団法人新日本音楽振興会と業務提携
現在、SoundBetterでは期間限定で割引価格にてミキシング/マスタリングサービスを提供中。
拠点:東京
使用機材:Mac Studio / Logic / Cubase / Studio One / Waves Ultimate
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