音がこもるミックスの正体|EQを論理的に使うための帯域と定位の考え方

プロ志向のミキシング

ミックスが完成し、市販の楽曲と聴き比べてみると——

「あれ、なんだか音がこもっている」

この状態に陥る方は少なくありません。

改善しようとしてEQの設定を色々と変更してみても、

EQの考え方が整理されていなければ、むしろバランスは崩れていきます。

この記事では、音がこもる原因を整理しながら、論理的にEQを扱う方法を解説します。


“なんとなく”のEQカットをしていないか

API 560を使用してミックスをする様子
  • 「この高音がうるさいから少し削ろう」
  • 「このあたりは変化が少ないから、とりあえずカットしておこう」

こうした“なんとなく”のEQ処理はおすすめできません。

後になって

「どうしてもこもったミックスになってしまう」

という状態を作ってしまう原因になります。

まずは次の基本原則を押さえましょう。

EQの基本原則

Fab Filter Pro Q3を使用してミックスをする様子
  1. 帯域と定位が被る場合にカットという選択肢を取る
  2. 不要に思えても、ボーカルは基本的に削りすぎない
  3. 可聴域外の帯域は、必要性を確認した上で処理する

特に低域については、20Hz以下は不要なノイズになることが多いため、状況に応じてカットします。

一見不要に思えるから削るのではなく、

必ず理由を持ってEQ処理をすることが重要です。


単独再生でEQを決めていないか

DTMでEQ(イコライザー)処理を学ぶ女性

細かなノイズ確認のために単独再生を使うことは有効です。

しかし、EQの本質的な役割は

「他のトラックとのバランスを取ること」

にあります。

例えばベースのEQを調整する場合は、

同じ低域を担当するキックと一緒に再生しながら処理を行います。

そこから徐々にパートを増やし、

最終的には全トラックを鳴らしながら確認します。

単独再生だけで決めたEQは、

ミックス全体では機能しないことが多いのです。


100Hz付近が渋滞する理由

アコースティックギター、スネアドラム、バイオリン、グランドピアノ

キックとベースのために他の楽器の低域を整理していくと、

  • ギター
  • ピアノ
  • ストリングス
  • スネア

など、胴鳴りを持つ楽器は100Hz以下をカットすることになります。

すると結果的に、

100Hz前後の帯域にエネルギーが集中します。

ここで、

  • MSモード
  • ダイナミックEQ

などを使って細かく処理することも可能ですが、

特別な理由がない限りは、まず

パン(定位)の調整で解決する

ことをおすすめします。

「100Hz付近は渋滞しやすい」

「帯域だけでなく定位でも整理できる」

この意識があるだけで、ミックスは格段にスムーズになります。


EQの本質は“整理”である

DTMでミックスを学ぶ女性

繰り返しになりますが、EQ処理の目的は

定位も帯域も被るトラック同士のバランス調整

です。

そして定位もまた、

帯域の棲み分けを助けるための手段

です。

音がこもる原因は、

多くの場合「削りすぎ」ではなく「整理不足」にあります。

論理的にミックスを進めれば、

音は自然と抜けていきます。


まとめ

DTMでミックスをする女性

ミックスで音がこもる主な原因は、

  • “なんとなく”のEQカット
  • 単独再生だけでの判断
  • 100Hz付近の帯域渋滞

にあります。

大切なのは、

  • 帯域
  • 定位
  • エネルギーバランス

論理的に整理することです。

独学でミックスを続けていると、

自分の処理が正しいのか分からなくなる瞬間があります。

Akashic DTM教室では、Zoomによるミックスの無料相談を行っています。

「何が間違っているのか分からない」

という段階からでも大丈夫です。

ぜひ一度ご相談ください。

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