DTM初心者完全ガイド|作曲・ミックス・音作りで1曲完成の全手順

DTM入門, プロ志向のミキシング, 作曲上達法

DTMとは何か

DTMとはDesk Top Musicの略称で、PC上で楽器やコンソールをエミュレートして音楽制作をする事を指します。

現代ではプロの現場でもDTMによって楽曲が作られることが非常に多く、プロの音楽家を目指すのに、DTMは必須のスキルになっています。

DTMの大きな特徴は、楽器を触ったことがない、あるいは演奏が出来ない方でも作曲を始めることが出来て、PCさえあれば市販楽曲のクオリティを再現できることにあります。

本記事ではDTM初心者の方、プロを目指されている方に向けて、作曲からミックス・音作りまでの全行程を要約し、これからDTMを始める方が何をするべきなのか、独学に限界を感じている方がどのように進んでいくべきなのかを紹介します。

DTMの基本概念(パソコンで音楽を作るとは)

DTMでは実際に楽器を持っていなくても、ピアノ、ベース、ドラム、シンセサイザーなどの音源をPC上で鳴らして音楽制作をすることが出来ます。

他の作曲方法と比較すると、

弾き語りでの作曲では都度録音してコードやメロディを書き留めてトライ・アンド・エラーを繰り返す必要があるのに対して、DTMではデータを書き換えるだけで曲を書き換える事ができます。

セッション形式での作曲では各パートを担当するプレイヤーが必要なのに対して、DTMではそれを一人で完結させることが出来ます。

またポストプロダクションにおいては、スタジオでは高価な機材が必要なのに対して、比較的安価なソフトウェアでそれを代用してミックス・マスタリングをすることが出来るのがDTMの特徴です。

DTMで出来ること

  1. 作曲
  2. 編曲
  3. 録音
  4. ミックス
  5. マスタリング

と、音楽制作においての全てを網羅することが出来ます。


DTMの始め方(全体の流れ)

DTMで1曲完成するまでの流れ

多くの場合DTMで楽曲を完成させる流れは、

  1. コードとメロディの決定
  2. 編曲(楽器選定、ベースとドラムの構築)
  3. レコーディング(ボーカルや生楽器、シンセサイザーのオートメーション)
  4. ミックス
  5. マスタリング

です。

作編曲のみをしたい場合は3以降はエンジニアに依頼することになりますが、依頼先を精査するためにも、ポストプロダクションの基礎を学んでおくと良いです。

初心者が最初にやるべきこと

作曲の初心者がまずやるべきことは、「コード先行型」の作曲です。

作曲の方法には他に、「メロディ先行型」「歌詞先行型」などがありますが、これらは少し難易度が高いのでまずはコード先行型の作曲を始めるのがおすすめです。

コード先行型の作曲でもいちばん簡単なのは4コードポップスを作ることです。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

ミックスの初心者がまずするべきことは、誰もが安心して聴ける「ノーマル」のミックスを作ることです。

ノーマルのミックスの作り方、ミックスの基本的な考え方に関してはこちらの記事を参照してください。

独学で挫折しやすいポイント

独学で作曲するときに挫折しやすいポイントは、「メロディの引き出しが無くなってしまう」「いつも同じ様な楽曲になってしまう」事です。

感覚的にメロディを作るのは良いことですが、理論に基づいた作曲のレシピを知っていることはそうした時に大きな助けになります。

メロディ作成の基本レシピに関してはこちらの記事を参考にしてください。

ミックスに関しては、独学で、コンプレッサー、イコライザーを使用する目的を理解せずに作業していると、「いくらやっても市販の音に近づかない」という状態に陥ります。

ミックスは基本的な考え方を抑えてしっかり設計をして、プラグインを適切に使用することが大切です。

ミックスの基本的な考え方、設計に関してはこちらの記事を参考にしてください。


DTMに必要な機材

最低限必要な機材一覧

  1. PC
  2. DAW (Logic, Cubase, Studio Oneなど)
  3. オーディオインターフェース
  4. モニタースピーカー・ヘッドホン

PCはMacでもWindowsでもどちらでも問題ありません。DAWもお好みのもので大丈夫です。

オーディオインターフェースはDAWのデジタル信号をアナログ信号に変換してスピーカーやヘッドホンに送るもので、出力される音質を左右します。生ドラムをレコーディングしたりセッションを録音する事がない限り複数のインプットは必要ないので、解像度が高いものかどうかだけで判断しましょう。

スピーカーやヘッドホンは高価なものほど良いという訳ではなく、「一般的なリスナーの再生環境」を考えて選ぶのが良いです。

例えばものすごく低音がよく出るモニターで作業していても、リスナーがイヤフォンで聴いたときは低音が全然出ない、というようなギャップを無くすために、「多くの人が使っているものを使う」のがおすすめです。

オーディオインターフェースは必要か

オーディオインターフェースは無くてもPCの仮想オーディオデバイスで代用できますが、良い音で作業したり、PCへの負荷を下げたい時、録音をしたい時に必要になります。

作曲だけをやる場合には不要ですが、ミックス・マスタリングをする際には解像度の高い音で作業する必要があるので必ず必要になります。

MIDIキーボードは必要か

鍵盤が弾けない方でも、作曲のとき仮で音を当てて確認したり、シンセサイザーの音を作るときの確認作業に便利な機材です。

予算と作業スペースに余裕がある場合には導入しましょう。


DTMでの作曲方法

作曲の基本パターン(コード先行型)

上述した通り、まずは4コードの繰り返しにメロディを付けていくのが簡単です。

後々コードを変更していけば様々な楽曲が作れるようになるので、まずはこれから始めるのがおすすめです。

例えばキーをCメジャーと決定してコードを

Am F C G としたら、それぞれの小説の一拍目にコードのルートになっている音

A F C G という音を置いて、他の音をキーの中(この例の場合はピアノロールの白鍵)で自由に選ぶという方法が最も簡単です。

初心者がやりがちなミス

理論的な作曲は覚えてしまえば簡単ですが、そればかりやっていると毎回同じ様な楽曲を作ってしまいます。

理論やメロディ作成のレシピはあくまで補助的な役割にして、

「感覚的に作っていたら躓いた」時に理論とレシピを引き出す

というバランス感が大切です。

もちろん感覚だよりになってメロディが作れないときに、理論とレシピを引き出してくる、というバランスも大切にしましょう。

アレンジの基本

DTMでは様々な楽器を鳴らすことが出来ますが、まずはピアノだけで一曲のアレンジを全て完結させるのがおすすめです。

ピアノはとても和声の良い楽器で、作曲のミスや改善点に気づきやすいからです。

例えば学校の合唱コンクールでピアノの演奏にミスが出た時は気づくのが簡単ですが、バンド演奏でギターがミスしても気づきにくい、という例を思い浮かべてみましょう。

このようにピアノは「ミス」に気が付きやすい楽器なので、ピアノを使って作曲していくのはとても効率的です。

ピアノだけのアレンジが終わったら、その音を他の楽器で鳴らして楽曲のイメージを広げていき、リズム隊を最後に仕上げる、という流れが作曲初心者の方にはおすすめです。


音作り(シンセサイザーの基礎)

シンセサイザーとは何か

シンセサイザーとは波形を人工的に作り出す、あるいは加工して生み出された音を、整形して出力する楽器のことです。

生楽器の補助的な役割を担ったり、実際に存在する楽器では出せない音を作りたい時に多用されます。

また、音圧を上げても音割れが発生しにくいという特徴があるので、音圧が必要な現代の音楽シーンで非常に多く使われています。

音作りの基本(オシレーター・フィルター・エンベロープ)

波形を生成する部分をオシレーター

音を整形する部分をフィルター

出力をコントロールする部分をエンベロープ

と呼びます。

この3つの部分を理解していると、ゼロから音を作ることも出来ますし、既存のプリセットを自分好みにカスタマイズすることも簡単になります。

シンセサイザーの音作りの基本に関してはこちらの記事を参考にしてください。

また、ダブステップなどで多用されるワブルベースの簡単な作り方に関してはこちらの記事を参考にしてください。


ミックスの基本

ミックスとは何か

ミックスとは、「ドラム、ベース、ギター、ボーカル、シンセサイザー、ピアノなどの多くのトラックを左右の2つのスピーカーにバランス良く配置する」

作業です。

バランス良く配置ができると、どのパートもはっきり聴こえ、バラバラだったトラックがひとつのまとまりとして聴こえるようになります。

そのために基本的な作業として、

  1. 音量の調整
  2. パン(定位)の調整
  3. イコライザー(EQ)、コンプレッサーの調整

を行います。

音量バランスの整え方

主役となるパートは何かを考えて、そのパートを引き立てるように他のパートの音量を下げていくのが、バランシングの基本です。

例えば多くの楽曲の主役はボーカルなので、ボーカルと音域の被るギターやシンセサイザーの音量を調節していくのが、ミックスの第一歩です。

それを順に繰り返していくのが基本的なミックスの手順です。

音量バランスの考え方に関して詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

パン(定位)の考え方

低音域は方向感覚が鈍いため、定位を調整することは滅多にありませんが、中域と高域は定位の調整が有効です。

音量調整ではボーカルとギターの棲み分けができない、という場合にはギターを左右に配置してバランスをとる、という様な左右の空間の中での棲み分けを行います。

EQやコンプレッサーを調節する前に、フェーダーと定位を極限まで調整するのが、素材の良さを消してしまわないミックスの鍵です。

EQの基本

イコライザー(EQ)のイメージ画像

音量調整、定位の調整ではどうしても楽器が埋もれてしまうような場合にはEQを使用します。

例えば中央のギターを聴かせたいけれど、音量を上げるとボーカルが聞こえなくなってしまう場合、

ギターの音域の中でボーカルの肝になっている音域を下げます

(多くのボーカルの場合1kHz,2.5kHz)

このようにギターのEQでカットをすることで、ギターのフェーダーを上げてもボーカルをかき消してしまうことがなくなり、ギターもボーカルもはっきり聴こえる、という状態を作り出す事ができます。

このようにEQははっきりとした目的を持って「カット」することが基本です。

コンプレッサーの基本

コンプレッサーも、基本的な目的は大き過ぎる音のカットです。

フェーダーの調整ではどうしても部分的に音量が大きくなってしまう、という場合にコンプレッサーの出番が来ます。

例えば中央に配置するスネアのアタックの音がボーカルを邪魔してしまうのであれば、スネアにコンプレッサーをかけてボーカルのメロディを聴きやすくする、という使い方が基本です。

むやみにコンプレッサーをかけてしまうのではなく、「なんの目的で」かけるかを意識するのがとても大切です。

リバーブの使い方

バラバラに演奏されているトラックを、まるで同じ空間で演奏されているトラック

に聴こえさせるのがリバーブの主目的です。

例えばピアノが演奏されるのは多くの場合ホールですが、ドラムが録音されるのはスタジオです。

それらを同じ場所での演奏としてつなぐために、中間の広さのリバーブを両トラックに薄くかけてつなぐ、

という方法が空間調和の役割としてのリバーブの基本です。

ミックスで立体感を出す方法

ミックスの仕上げとして、歪によって立体感を出します。

倍音を多く含む音は近くで鳴っているように感じる

という特性を用いて、LとRだけでなく、ミックスに手前と奥を作ります。

音声付きで解説をしていますので、こちらの記事を御覧ください。


独学で限界を感じている方へ

DTMは独学でも始められますが、

作曲・ミックス・音作りをすべて一人で習得するのは簡単ではありません。

Akashic DTM教室では

現役アーティストがマンツーマンで

・作編曲

・音作り

・ミックス/マスタリング

を実践形式で指導しています。

▶無料体験レッスンはこちら

お問い合わせ | Akashic DTM教室

Akashic DTM教室では無料体験レッスン、事前ヒアリングなど各種お問い合わせを受け付けております。
ボタンからお問い合わせページへアクセスの上、メールフォームまたは公式LINEアカウントへお問い合わせください。

お問い合わせ

関連記事一覧

目次